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LED電球の発光スペクトル(E26) [雑記]

LED電球の光を分光してみました。

素人の工作ですのでグラフの読み方には注意が必要です。

・波長分解能が不明な自作の装置を使っています
・例えばグラフ上500nmでの値が450nmから550nmの光を合算した値を表示している可能性もあります
・グラフの横軸である波長が5nm刻みになっていますが正しいかどうか確認していません
・グラフ上の500nmが現実世界では400nmかもしれませんし、5nm刻みだと思っていた数字も9nm刻みかもしれません
・グラフの縦軸の物理量はワットですがいくつかの計算で求められており、そこで使用された数字が正しいか分かりません
・装置に入る光を絞っており、波長依存があるか確認していないため450nmでの値と550nmでの値が比較できるか不明です
・縦軸の値は物理量です
・装置に入る光はLED電球の出す光のほんの一部です
・3製品の縦軸の差は装置との位置関係でも変わるので3製品の光量の比較に使用しないで下さい
・人間の比視感度は考慮されていません
・450nm付近の青色の光が強く見えますが、人間のセンサーが鈍感な波長域であるため実際は緑色の光よりも眩しく感じません

注意事項が終わったところでグラフを見て下さい。

LEDスペクトル.jpg

対象とした製品はE26サイズのLED電球である以下の3つです。
電球色と昼白色を比較していることに注意して下さい。

・東芝製LDG8N-D/G70(平均演色評価数Ra90のシリーズである「キレイ色」、昼白色)
・パナソニック製LDA7L-G/K40/D/W(調光器対応、電球色)
・東芝製LDA7L-G-K/40W(電球色)

最近のなって東芝のキレイ色の製品を購入しました。
Panasonic製のLEDシーリングライトで白くなった部屋に東芝のRa90の光を追加すると、部屋の中に”色”が戻ってきます。
前にも書いたように、大きな部屋にLEDシーリングライト1機だけではLED機器の光の直進性もあって影になる箇所が増えてしまいます。
東芝のLED電球を購入したのは作業灯、補助光として使用するためでした。

この3製品の比較ですが、測定が”もし”正しかったという前提で言えば通常版のLED電球でメーカーによる差は少ないものの東芝製の方が若干良いということです。
LED照明の弱点である490nm付近の色、シアン、ターコイズやエメラルドグリーンなどと呼ばれる色の光をどれだけ出力出来ているかが評価のポイントになります。

もちろん東芝のキレイ色は特殊製品なのでダントツに良い全くの別物と言えますが、パーフェクトで理想的かと言われるとそうではありませんね。
NHKと小糸製作所がクルムス蛍光体を使って開発した白色LED照明や、アイリスオーヤマ経由で販売の決まったSORAA社(ノーベル賞受賞者中村修二氏の居る会社)のLEDがおそらくパーフェクトな発光スペクトルになっていそうですが、どちらも民生品ではないです。
(現行のアイリスオーヤマ製LEDがこれと同じだと誤解しないように)

また、キレイ色もそうですが発色の良いLEDは発光効率が悪くなります。
発光効率とは単位電力あたりの光量ルーメンですね。
ルーメンという単位は物理量ではなく、人間の眼の感じやすさを考慮した量になります。
人間が眩しいと感じやすい緑色だけを出した方がルーメンは増えるので発光効率も上がります。

LED照明を選ぶ時に演出性Raを気にしようと言うのは、滅茶苦茶な色を出して発光効率を上げている製品があったら困るからです。(そんな粗悪品があるかは不明だが海外メーカーや発光効率が良すぎる製品は何となく怖い)
消費電力や発光効率だけを気にしてLED機器を選択すると大変なことになりそうだと思っています。
RGBの3色が十分強ければ、発光スペクトルや色のバランスがおかしくても人間の眼は白色であると認識してしまいますもんね。
タグ:LED電球
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