SSブログ

キングブレード - 番外編(赤色LED改良) [キンブレ]

キングブレードなどのサイリウムで赤色を点灯させるとかなり残念な色になると思いませんか?
暗いライブ会場の中で見ると赤というよりは橙に見えたりしませんか?

LEDの発光スペクトルを見てみると分かると思うのですが、LEDの光はレーザーと違って発光波長に幅があります。
発光中心の波長で言えば赤色なのですが短波長側にも発光の裾野があり、波長と色の関係を調べると分かると思うのですが、それはもう赤色とは呼べない波長域の光まで放出しています。
結果としてスッキリとした赤ではなく橙混じりの色に見えるのですよね。
後日ライブ映像を確認したりするとオレンジなのか赤なのか微妙だったりします。

これは、サイリウムで使用されるような安価で高出力な赤色LEDが中心波長630nmのチップを使用しているからだと思います。(分光器にかけたわけではないですが、まず間違いないでしょう)
せめて赤色単色のサイリウムくらいは660nmのチップで作ってくれれば差別化出来るのに…と思うわけです。
単色なら輝度の不足はチップの使用数増やすとかで補うことが可能なのでは?と思います。

愚痴を言っていても採算の合わないことをメーカーがやるとは思えないので改造しましょう。
とはいえ、ライブ中のトラブルになるような電気的な改造は厳禁ですよね。
660nmのチップを手に入れたりするのも現実的ではありません。
そこで諸悪の根源である短波長の光を極力カットする方針で行きます。
所謂、赤い色したフィルターを通します。

まずは光学フィルターの選定から。
赤いセロハン貼るだけじゃ面白く無いですからね。
発光側のスペクトルが分かると選びやすいのですが、ないので一般的な630nmのチップを想像します。
630nmの光は通さないと光量が落ちることと、600nm以下をなるだけ透過させないような急峻なフィルタを探します。
色々な光学フィルターを比較した結果、富士フイルムの紫外線吸収フィルター(SCフィルター)を使用することとしました。
安価で、ハサミによるカットが可能なところが良いですね。

SCフィルター(シャープカットフィルター)は波長毎に細かいラインナップがあります。
富士フィルム光学フィルターのハンドブックから特性グラフを眺めます。
(リンク先:富士フィルム公式サイト 富士フイルム光学フィルター[PDF])
SC-60かSC-62が候補になりますよね。
何度も買い直すのが嫌なので多少光量が落ちてでも橙をカット出来そうなSC-62を購入しました。

DSC_0592.jpg

加工して装着するとこんな感じになります。
適当にハサミでチョキチョキしただけのものを使います。
サイリウムはキングブレードX10 III(キンブレ3)を購入したことで余ったX10IIです。
フィルターの固定は本体側にセメダイン BBXを塗って接着します。
この接着剤は塗る両面テープとしても有名ですね。
粘着物が光学フィルター側に残らず、何度も付け外し可能なところがポイントです。

さて、完成後の赤色の光が写真になっていないのはなぜかというと微妙だったからです。
そもそも、今回のネタはサイリウムの赤がオレンジに見えるような心の狭い人以外には理解してもらえないと思いますので所詮は番外編でしたということで終わりにしてしまいましょう。

かかった費用はフィルター1060円とセメダイン BBX620円です。
タグ:サイリウム
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。